自分が何者なのか、今日も惑い悩む人たちへ

随分と挑戦的なタイトルになってしまいました。ここ最近、就職活動を行う学生や転職に悩む友人から「自分が何をしたいかわからない」「自分が何者なのかわからない」と相談を受けることが増えてきたことからの雑感です。年齢・経験関係無く、自分という存在意義を見失っている人は多いんじゃないでしょうか。かく言う私もそうでした。何故そうなってしまうのか。自身の経験を踏まえ、理由を幾つか考えてみました。

受容されなかった過去がある

人は誰しも好奇心(Curiosity)を持っています。けれども大抵の場合、その好奇心を受容(Inclusion)されなかった過去があるように思います。「宇宙飛行士になりたい」「なれるわけないでしょ!」、「カメラマンになりたい」「カメラでお金が稼げると思ってるの!」好奇心を否定され、人と違う自分を受容されなかった人格は、やがていつしか世間一般で言うところの「普通」に飲み込まれていきます。世界でたった一人だけの自分を周囲が受容してくれなかった瞬間、人は自分を見失っていく気がします。

内と向き合わず、外と向き合う日々

「数字悪化の原因を特定しておいて」「これを期日までに片付けて」「レポートにまとめて部長に送信しておいて」。課題や依頼と向き合い、その期待に応えることにモチベーションを感じる毎日。けれどもその先には、「課題や依頼の提示がなければ何をして良いかわからない」自分が残る気がします。リアクションに慣れすぎると、人は内との向き合い方をいつしか忘れ、自らの意思でアクションできなくなっていく。その結果、自分という存在が何なのか、自分は一体何者なのか、わからなくなっていくのではないでしょうか。

コミュニティが閉じている

望めば誰とでも繋がれる時代です。けれども日々の生活がキャンパスに、バイト先や部活動に、会社や同業者に閉じている。コミュニティが閉じると、コミュニティの外で起きている事象に関するアンテナ感度が弱ります。受信する情報量が減ります。行動量が減り、日常がルーティン化していきます。自分を探すヒントがコミュニティの外にあるかもしれないのに、今日も明日も、境界線を越えず1日が終わっていくのです。

もしも過去に戻れたとしたら、「自分が何者なのか、毎日惑い悩んでいた」昔の自分に伝えたいことをまとめます。どこかの誰かにとって、エールになれば嬉しいです。

受容してくれる人を見つけ、側にいる

あなたはあなたのままで良い、と受容してくれる人を見つけましょう。その人の側には、きっと、同じように受容してくれる人たちがいるはずです。自分らしさを受容してくれる人は、すべからく「自分らしく生きて」います。側にいると、忘れかけていた何かを思い出せるかもしれません。ここで大事なことは、「自立との共存」です。自立していない人の受容は、実はあなたへの受容では無く、自立できない自分を慰めるための受容であることが多い。その先にあるのは「傷の舐め合い(失礼)」なのでご注意を。

会社名や職種名は「自分」ではない

リクルート。マーケター。営業に企画。世間が私たちにすり込んだ「会社名」や「職種名」の呪縛から逃れましょう。学生と話していると、よく、「○○会社で企画職をやりたい」と言う子がいます。会社名にも職種名にも「自分」は存在しません。それら手段を通じてどんな自分になりたいのか、真っ直ぐ向き合いましょう。手段で思考停止すると、その先の自分と出会うことはできません。偉そうだな私。ごめんなさい。

普通を疑おう

これは借り物の言葉です。よくホリエモンも言ってますが、「今ある普通は、どこかの誰かが創った発明だ」と。週に5日会社に通ったら2日休むのも、35年の住宅ローンも、婚約指輪が給与2ヶ月分であることも、ハロウィンも、バレンタインデーも、発明です。普通を疑いましょう。皆で力を合わせて、凝り固まった価値観から脱出しましょう。20年前の普通は現代の普通ではないし、現代の普通は20年後の普通ではありません。普通を疑うことができると、案外、普通と違うと思っていた自分が許せるようになる気がします。

意思決定の頻度を増やそう

子供のバスケットのコーチを引き受ける。デートの際に夕食のお店を決める。どんな些細なことでも良いので、自分の意思で始めた何かを増やしましょう。私の人生は、「友人から紹介された長野県内の遊休地にキャンプ場を創ろう」と意思決定した瞬間、劇的に変わりました。意思決定の頻度を少しずつ増やしていくと、大袈裟では無く人生が変わっていく気がします。

外のコミュニティと繋がろう

「自分は何がしたいのか」「何ができるのか」わからない人は、行動量が足りないか、人に会っていないかのどちらかです。と、何かの本に書いてました(本のタイトルは忘れました)。

自己紹介できるようになろう

オススメなのは、自分を知らない人たちの前で自己紹介すること、そして、外のコミュニティで自分を発信することです。聞いてくださった皆さんが、所属する大学や会社、組織や職種ではなく、あなた自身に興味関心を持ってくれたとしたら、その時は既に、「自分が何者なのか」答えが見つかっているかもしれません。手始めに、FacebookやTwitter、Instagramの自己紹介欄を書き換えることから初めてみませんか。

価値交換できる「何か」と向き合おう

価値交換ができるのであれば、人生どうにでもなります。私が言い切っても何の説得力もありませんが、価値交換できる人は既に「何者か」になっています。どこかの誰かが、あなたの何かに価値を感じてくれて、「交換しよう」と言ってくれる。詰まるところ自分探しとは、社会に対して「どんな価値」を提供したいのか、その一点に尽きる気がするのです。

そして全ては、幸せになるために

人は何故生きるのか。働くのか。幸せになるために決まっています。自分が何者なのか、考える基準に迷ったら、「何をしている時が一番幸せか」考えましょう。その延長上に、あなたしか成し得ない生き方と幸せが待っているはずです。綺麗にまとめちゃってごめんね。

 

If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?

- Steve Jobs (スティーブ・ジョブズ)

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